2006年 の記事アーカイブ

昭和後半期のすぐれた情景描写[昭和のくらし博物館]
昭和くらしの博物館
昭和くらしの博物館

 東急池上線を久が原駅で降り、駅前の「ゆうやけ通り商店街」を歩くこと10分少々。
 「え?こんなとこ入っていっていいの?」というような路地——というより、家と家との間——に「博物館」の存在を示す看板が立つ。
 近所のお父さんと子どもがキャッチボールをしているわきをすり抜けて、たどり着くのが、木造2階建ての本当の民家をそのまま利用した「昭和のくらし博物館」。
 この博物館になっている民家は、政府が1950(昭和25)年に始めた住宅金融公庫の融資を受けて建てられた「公庫住宅」の最初期のもので、1951(昭和26)年の築。生活史研究家の方が、自身の生家を博物館として公開しているものだ。

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タロとジロ、知られざる出生の秘密[稚内市青少年科学館]
稚内市青少年科学館1
稚内市青少年科学館1

 日本最北端の地、稚内へ来たら、ノシャップ岬にも足を運んでみよう。バス停から紅白のしまの灯台を目指し北へ歩みを進めれば、利尻富士を望む岬のかたわらに、稚内市青少年科学館がひっそりと建っている。
 戦後の稚内は、南極観測隊の前進基地としての役割を果たしていた時期があり、南極でソリをひくカラフト犬を訓練していた。かつて話題になった映画『南極物語』は、1958(昭和33)年に悪天候のため南極に置き去りにされたこの犬たちの運命を描いたものだ。

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緑地に広がる江戸時代の集落[川崎市立日本民家園]
川崎市立日本民家園
川崎市立日本民家園

 晩秋、山間の集落では雪囲いの準備が着々と進む。これから春の陽がさすまでのしばらくの間、深い雪に閉ざされるのである——という気分になって旅情が盛り上がってくるのだが、ここは川崎。
 生田緑地にある川崎市立日本民家園で、毎年11月頃から行われる、越中五箇山の「雪囲い」のデモンストレーションである。

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旧埼玉県師範学校の校舎風の建物[さいたま市立浦和博物館]
さいたま市立浦和博物館
さいたま市立浦和博物館

外観を旧埼玉県師範学校の校舎風に再現した浦和博物館

博物館の建物は、1878(明治11)年に建てられた旧埼玉県師範学校の校舎(鳳翔閣)を復元したというふれこみ。だが、復元されているのは中央部のみで、また、本来木造二階建てだったものを鉄筋コンクリートで建てているので、細部を見るとアラが目立ち、「外観をそれらしく再現した」という印象を受けてしまうのがちょっと残念。

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見事!人造の断崖絶壁[鋸山]
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 南房総の東京湾入口側にそびえる標高329mの「鋸山」。
 高さ自体は大したことはないが、ほとんど海抜0mの地点から上がっていくので高低差がかなりあり、ロープウェイからは「ぐんぐんのぼっていく」感が楽しめる。
 眼下の金谷の町並みがみるみる小さくなり、フェリーが発着する港は、まるで箱庭のようだ。沖合には海を越えて三浦半島が広がる。

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