今月の鉄道カテゴリーの記事

小田急江ノ島線
片瀬江ノ島駅
片瀬江ノ島駅

 神奈川県の沖積平野を突っ切って江の島へ向かうこの路線は、当たり前のことながら、海の気分があまりしない。鵠沼海岸駅のところで乗り降りする客からわずかに潮の匂いがする程度だ。だがそのかわり、終点の片瀬江ノ島駅は、竜宮城のようにデコレートして、海水浴の気分をもり立ててくれる。
 観光地にありがちな近年の築と思われがちだが、江ノ島線開業当時の1929(昭和4)年以来の駅舎だという。もう築80年にはなっているだろう。これぐらいの歳月を経れば、どんな奇抜な建物でも風景の一部として周囲に溶け込むはずだが、この老駅舎はまだまだとんがっているようだった。
 この時期、駅構内には小さな水槽が並べられ、ミニ水族館が開館することもある。

JR高山本線
JR高山本線
JR高山本線

 下り列車に乗ると、飛水峡、中山七里と、飛騨川の渓流美が次々と車窓に展開する。中山七里は下呂まで七里の間、峡谷が続くことからこの名がついた。石英斑岩の白い岩肌が夏の陽射しにまぶしい。
 眺めているだけならいいが、江戸期にはここは大変な難所だった。当時の人々はうんざりするような口調で、この「中山七里」の名を口にしたのではないだろうか。現在でも高山本線のレールは、右に左にと小刻みに河岸を渡り、山塊をかわしながら飛騨高山へと向かっていく。

叡山電鉄鞍馬線
叡山電鉄鞍馬線
叡山電鉄鞍馬線

 京都・出町柳から鞍馬山へと向かう私鉄。決まった型はないのか?と思うくらいいろんな形の車両がやってくる。観光客向けの奴は天井の方まで大きく窓が採られていて眺めがいい。
 のんびりとした郊外の風景にだんだん緑が加わっていく。ここら辺の移り変わりが楽しい。新緑の季節ならなおさらだ。最後は、車窓の両側から迫ってくる緑に押し包まれるようにして終点の鞍馬に到着する。

JR宗谷本線
JR宗谷本線
JR宗谷本線

 旭川から稚内までは特急に乗っても4時間はかかる。車窓に広がるのは、残雪のある丘陵と、牧場とサイロと畑。それらがゆったりとパノラマのように展開している。空も広いし、民家にあげられている鯉のぼりも立派だ。
 新幹線だったら4時間も乗るとぐったり疲れるのに、ここでは不思議と疲れない。ただし、さすがにちょっと飽きてくるけど。でも、贅沢な時間の使い方といえるだろう。

多摩都市モノレール
多摩都市モノレール

多摩センターから立川を経て上北台へと至る路線で、沿線の眺めが素晴らしい。モノレールが高いところを走っているのは当たり前のようだが、これはとにかく高い。5階建てのマンションを下に見るぐらいの高架を走っており、起伏の激しい多摩の丘陵地帯をらくらくと乗り越えていく。この高さだとちょうど鳥の目線ぐらいだろうか。桜の時期には上空からのお花見も楽しめる。