今月の切手カテゴリーの記事

りんご100年記念(1975年)
りんご100年記念(1975年)
りんご100年記念(1975年)

1975(昭和50)年9月17日発行。日本におけるリンゴ(西洋リンゴ)の植栽は、1872(明治5)〜1876(明治9)年にかけて、北海道の開墾場、通称「七重官園」で本格化した。七重官園の前身はプロシア人のガルトネルが借り受けていた農業用地で、1869(明治2)にはリンゴの苗木を取り寄せていた。では、この「りんご100年」に相当する1875(明治8)年は何かというと、青森県に内務省勧業寮からリンゴ苗木3本が配布され、植栽した年だという。青森県では、1975年に記念碑を除幕するなどして盛大に祝ったそうだ。その意味では、「青森りんご100年記念」なのだが、同県は2位の長野県に圧倒的な差をつけて、全国の半分以上の生産量を誇っているので、とくに異論はでなかったのであろう。青森りんごの歩みは、日本のリンゴの歩みというわけだ。

海のいきものシリーズ 第2集(2018年)
海のいきものシリーズ 第2集・クラゲ
海のいきものシリーズ 第2集・クラゲ

クラゲを題材にしたシール式切手10枚がセットになったもの。「海のいきものシリーズ」の第2集として2018年7月4日に発売された。クラゲの部分にエンボス加工がしてあり、クラゲの丸みを表現しているという遊び心も。なお、各々のクラゲの名前は載っていなかったので、種の同定は購入者の手にゆだねられる。

夏の思い出(1980年)
夏の思い出(1980年)
夏の思い出(1980年)

童謡・唱歌をテーマとした「日本の歌シリーズ」(9回全18種)のひとつとして、1980(昭和55)年6月16日に発行された。「夏の思い出」は、江間章子作詞、中田喜直作曲。ミズバショウが咲く尾瀬の光景を歌い、1949(昭和24)年に発表されるや、尾瀬のイメージを決定づけた。
ミズバショウはサトイモ科の多年草で、仏炎包と呼ばれる白い葉が花の穂を包む。曲では可憐なイメージだが、筆者が北海道で見た時は、生活排水も混ざるような宅地近くの湿地で、高さ40cmぐらいのものがワサワサと生え、たくましさを感じさせた。立地によって印象が異なるタイプのようである。

中尊寺金色堂(1968年)
中尊寺金色堂(1968年)
中尊寺金色堂(1968年)

1968(昭和43)年5月1日に普通切手として発行された。堂の内外に金箔が押された金色堂のイメージを限られたスペースの中で伝えるべく、金色を用いたり、地に光の反射を思わせるグラデーションを入れたりと、工夫したあとがうかがえる。
普通切手は記念切手とは異なり、郵便物の料金体系に合わせて設定され、常時発売されている切手なのだが、それでも図柄が何らかの催しと連動することはある。この切手が発売されたまさにその日は、中尊寺金色堂の「昭和の大修理」が終わり、落慶法要が執り行われる日であった。
1962(昭和37)年から行われた「昭和の大修理」は、痛みがかなり進んでいた金色堂を解体修理し、平安時代の「七宝荘厳の極楽浄土」の姿を蘇らせるというプロジェクトだった。その結果、金箔や螺鈿細工によるきらびやかな姿が復活した。
今年は大修理から50年。中尊寺では50年記念のシンポジウムや藤原四代公追善法要が営まれた。

切手趣味週間(1965年)
切手趣味週間「序の舞」(1965年)
切手趣味週間「序の舞」(1965年)

4月は切手趣味週間なので、絵画などの美術作品を題材にした記念切手が多く見られる。1965(昭和40)年4月20日に発行された切手は、上村松園(1875-1949)作の「序の舞」を図案としている。切手サイズも3.5cm×5.0cmと大型で、気品を感じさせる出来映えだ。
絵画の「序の舞」は、1936(昭和11)年の文展招待展に出品され、東京美術学校(現・東京藝術大学)の収蔵となった。〈近代美人画の最高傑作〉(東京藝大サイトより)との呼び声がある作品だが、近年、絵具の剥落などが見られ、展示することがままならなかったという。そのため、2015(平成27)年から本格修理を行い、今春、東京藝術大学大学美術館の「東西美人画の名作」展で、修理完成記念の一般公開が行われている。同展は2018年5月6日まで。