今月の旬カテゴリーの記事

アンコウ
アンコウ鍋
アンコウ鍋

 木枯らしが吹くようになるとアンコウの旬だ。背びれが変形した釣り竿のような突起物で魚を誘い、丸呑みにすることで知られている。現在のようにアン肝がブームになる以前は、水揚げされたアンコウの腹を割いて、丸呑みした魚を取り出し、そちらの方に高い値がつくこともあったという。
 最近の研究では、アンコウはタラの仲間から進化したそうだ。どうりで鍋が旨いはずである。

サンマ
さんま
さんま

 秋の味覚のサンマは飼育が非常に難しい。「アクアマリンふくしま」は、世界で初めてサンマを飼育展示した水族館だが、神経質な上に寿命が2年足らずなので、飼育には相当苦労している。筆者もここで遊泳している姿を初めて見た。焼き上がったときのピーンとした印象から、まっすぐに矢のように泳ぐのかと思っていたが、身体をくねらせてウナギのような泳ぎだった。フラッシュをたけないので写真が見事にぶれた。でもうねうねと泳ぐ様子がなんとなく伝わってくるので気に入っている。

マイタケ
マイタケ@国立科学博物館
マイタケ@国立科学博物館

 秋になってキノコの季節になってきた。マイタケは、かつては「見つけた場所は親子でも教えない」というほど貴重且つ美味なキノコだった。
 現在では栽培技術が確立し、スーパーなどで「雪国まいたけ」と「ホクト」が、山盛りになって源氏と平家のようににらみ合っている姿を見ることができる。両者は栽培法で別々の特許をとっているそうで、お互い譲るわけにはいかないのだろう。おかげで手軽に美味をあじわうことができるのだが。写真は国立科学博物館所蔵の標本。

ゴーヤ
ゴーヤ
ゴーヤ

 夏になると日除けの「みどりのカーテン」としてぶらさがっているのをよく目にする。とくに一昨年の節電騒動から爆発的に増え始めた。熱帯原産のウリ科の一年生草本で、江戸時代に渡来した。
 『食品図鑑』(女子栄養大学出版部)には、従来は観賞と食用を兼ねて、家庭菜園や庭先で栽培されていたが、近年はハウス半促成など作型が分化し、広域流通するようになったと書いてある。それがもう一回りして、また庭先(ビル先?)にぶらさがるようになったわけだ。
 キムチが日本の漬物生産のNo.1になったように、ゴーヤが日本全土の味になる日もそんなに遠くないのかもしれない。

マンボウ
マンボウ@アクアワールド茨城県大洗水族館
マンボウ@アクアワールド茨城県大洗水族館

 水族館で人気のマンボウだが、春の終わりから夏にかけて定置網に入ることが多い。酢醤油や酢味噌あえ、肝あえなどで食べる。白身で淡泊というが、筆者が食したものは、ねっとりしていてやや脂っこかった。正直、ひとくちふたくちなら珍味だろうという感じである。
 「マンボウが市場に出回らないのは、あまりにおいしくて、船上で漁師がすぐ食べてしまうからだ」という噂を聞いたことがあるが、何度か実食した経験からは眉唾である。あるいは足がはやい魚なのかもしれない。いつか噂通りのマンボウに出会う日が来るだろうか。