博物書評カテゴリーの記事

『中廊下の住宅』—青木正夫・岡俊江・鈴木義弘著・住まいの図書館出版局
中廊下の住宅
中廊下の住宅

 副題に「明治大正昭和の暮らしを間取りに読む」とあるように、明治維新以後の住宅の変遷を、間取り図を中心に分析している。
 特に興味を引いたのが、炭鉱住宅や国鉄官舎の間取りを年代順に見ていく部分だ。
 例えば明治21年築の官舎と明治30年築の官舎があり、似たような規模の戸建てであるにもかかわらず、この間取りが変化していれば、そこに改善の試みが施されていると考えられる。

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『サザエさん』—長谷川町子著・朝日新聞社
サザエさん
サザエさん

「3・11以後」の時代を読み解く全国民必読の書!

 大規模なプレート型地震であった東北地方太平洋沖地震は、津波がもたらした甚大な被害に加え、原発事故と計画停電という予期せぬ影響を我々にもたらしている。
 福島第一・第二原発に加え、茨城と福島の大規模火力発電所を損壊した東京電力は、戦後の混乱期以来の措置(朝日新聞2011年3月13日付)となる「輪番停電(計画停電)」を実施。さらに電力需要がピークを迎える夏に加え、次の冬までも停電を続けなければならない、との見通しを明らかにした(同3月23日付)。
 今後、我々は食糧の不足や停電に悩み、暖をとるにも不自由するような生活を続けていかなければならないのだろうか? そして、そのような社会は、混乱と暗黒の日々なのだろうか?

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『東京おさぼりスポット探検隊』—べつやくれい著・メディアファクトリー
東京おさぼりスポット探検隊
東京おさぼりスポット探検隊

 娯楽サイト「デイリーポータルZ」などで活躍中のイラストレーター・べつやくれいによる、東京・山手線エリアを中心とした、さぼれるスポットのガイドブック。
 さぼるといってもいろいろあろう。「とてつもなく眠いので漫喫で仮眠を…」とか「とにかくタバコを一服」とか「は、はやくトイレに…」というのは、サボリというよりは登山でいうところのビバーク(緊急露営)に近い。では、どういうのが理想のさぼりなのだろうか——かつて、実際に営業の仕事をしていて自分のキャラも見失うほどのつらさを味わった筆者は、
さぼるだけでなく、気分転換までできるような
むしろ、生まれ変わって社に戻る、くらいのすてきスポットを
見つけたいと宣言する。

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『金沢城のヒキガエル』—奥野良之助著・どうぶつ社
金沢城のヒキガエル
金沢城のヒキガエル

 水族館から金沢大学の理学部教官へと転職してきた筆者は、学園闘争の余波で研究の時間も満足にとれなくなる。

「人間、たまには息を抜かないと病気になる。金沢へきて一年半、私は人間以外の生き物とごぶさたしていた。」

 そこで筆者は、当時大学のキャンパスがあった金沢城の、旧本丸跡にいるヒキガエルに目をつけた。これなら手近に生物研究ができるというわけだ。産卵地になっている3つの池にターゲットを絞り、夜な夜なヘッドランプをつけて現れては、片っ端からヒキガエルを捕まえ、個体識別のためのマーキングを続けたのである。本書はその9年間の記録である。

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『深海魚 暗黒街のモンスターたち』—尼岡邦夫著・ブックマン社
『深海魚 暗黒街のモンスターたち』
『深海魚 暗黒街のモンスターたち』

 ページをめくると異形な姿のカラー写真が次々と目に飛び込んでくる。
 著者の尼岡邦夫氏は魚類図鑑の編著が多数ある北大名誉教授。
 「専門家向けのものはあったが、一般の人の目に触れることはなかった」ので、一般向けの本を作ろうとし、且つ、従来ではイラストや図での説明が多かった深海魚を、なるべく生鮮標本写真によって構成しようとした野心作だ。

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