うな丼の未来を考えるシンポジウム、7/27に開催

公開シンポジウム「うな丼の未来2」

 ウナギの資源量が枯渇し始めている。2013年には環境省が、2014年6月にはIUCN(国際自然保護連合)がニホンウナギ(Anguilla japonica)を絶滅危惧種に指定した。
 ウナギは飼育下での繁殖技術が確立されていない魚類で、いわゆる「養殖もの」は稚魚を捕獲して育てているため、すべてを天然ウナギに依存している。そのため、天然ウナギが減少すれば養殖ウナギも立ち行かない構造になっている。
 では、養殖したウナギの一部を産卵期に河川へリリースすればいいではないかと思うかもしれないが、ウナギは成熟まで5〜10年もかかる上、飼育下のウナギは何年経っても、決して成熟・産卵しないというから一筋縄ではいかない(農林水産省「ウナギ人工種苗の実用化を目指して」)。
 だから、いま店頭に並んでいるウナギは、天然の河川でひっそりと成熟し、そして産卵のためにマリアナ海溝へと戻っていった個体に依存しているところが大きい。
 シラスウナギはここ数年、記録的不漁となっている。本年は稚魚数がやや回復しているが、それも取り尽くしてしまえばそれまでで、まさに種籾に手を付けているのが今のウナギを巡る現状なのかもしれない。

 そのような状況下において、土用の丑の日を目前に控えた2014年7月27日に、「どうすれば、今後もうな丼を食べ続けることができるか」を真剣に考える、公開シンポジウム「うな丼の未来2 人とうなぎの共存をめざして」東京大学弥生講堂(東京都文京区)で開催される(入場無料。東アジア鰻資源協議会主催)。

 開催されるのは昨年に続き、2回目。主催の東アジア鰻資源協議会は、ニホンウナギの保全とウナギ資源の持続的利用のために、東アジアのウナギ研究者と業界関係者有志によって結成された団体。当日は「うな丼のために自然科学ができること」「うなぎを食べながら守るということ」「人工種苗量産への取り組み」などの報告がなされる。さらに、IUCNのレッドリストについての特別講演も行われる(チラシとプログラム・pdf)。

 シンポジウムの様子はUstreamでライブ配信されるほか、Twitter(ハッシュタグ #うな丼の未来)で意見や感想を募集する予定だ。

 人工種苗ができず、大量生産・大量消費に向いていないウナギという魚。この魚(料理)とどう向き合っていくのかは、世界のウナギの7割を食べている日本人(『ウナギ』井田徹治・2007年)が考えていかねばならない問題であるように思われる。