古い「天気予報」の使い道とは?

伊勢湾台風襲来時の天気図

年賀状の売り声が響くようになると今年もあと僅か。こんなとき片付けをしていて、ひょっこりと、使っていない今年のカレンダーなどが出てくると、残念なようなもったいないような、なんとも言い難い気分にさせられる。
古いカレンダーほど使い道のないものはないからだ。

では、これが古い天気予報だったらどうだろう。一昨日とか一週間前とかの天気予報に、のこのこ出てこられてもまず使い道がないように思われる。
ところが、そんな古い天気予報が立派なコンテンツになっている記事がある。
それが、デイリーポータルZで毎週月曜に更新されている「あと出し天気予報」だ。

気象予報士の増田雅昭氏が自身の1週間の予報を振り返り、当たったかどうかを星取表付きで解説する。
もちろん単なる勝ち負けではなく、その理由も含めて検証していくところが見どころだ。

この予報が、

「台風のコースが教えてくれる、これからの寒さ」
台風は天気図上で威張っているわりには、異なる環境には入っていけない、情けないヤツでもある。
台風を完全にブロックするほど、冷たい空気になってきている日本列島。
今週は、全国的にも、朝と夜は一段と冷えるし、8日(金)前後には、北海道で雪が降ってもおかしくない状況に。
さらに!
10日(日)の夜から11日(月)頃には、もっと冷たい空気がやってきて、全国各地から「寒っ」という声が聞こえてくるはず。〔引用元記事

的中!

「一週間前から当ててしまいました」
顔がニヤけて、しまらない。
まさに今、冬の空気が南下中。
体もゾクゾクするが、イメージ通りの展開に、鳥肌がたつようなゾクッと感。
単に予報を当てるだけじゃなく、イメージしたことが、くっきりリアルに起こることに震える。〔引用元記事

一方、ハズレた場合は、

「下心でパーフェクト逃す」
晴れるのは分かっていたが、暑くなりすぎることで、雨雲が急にできて、にわか雨が起こるのでは?と慎重に予報をした。でも、けっきょく降らず。
おっ、他の天気予報では、にわか雨のことをまったく言ってない。よし、これで降ったら、一人勝ちだ!そんな下心も、にわか雨の予報を後押し。
功を焦ると、当たりを逃す。〔引用元記事

「ビッグマウスすぎました」
「雨が一滴も降らない一週間か」という大胆予測は、書いた翌日に、あっさり大ハズレ。心配していた高気圧と高気圧の間が開き、すき間に雨雲がやってきてしまった。〔引用元記事

などなど。

通常、我々は「ちっ、外れやがって」とか「天気予報どおりだったなぁ」と、予報を一方的に消費するだけで終わってしまうが、この記事では、「なぜ」当たったのか、「なぜ」ハズれたのかという、普段のお天気コーナーではまず聞くことのない部分に焦点を当てている。

気圧や雲の流れと、予報士とのバトル——その内実の一端をうかがえるこのコーナーは、毎日の空模様を、スリリングなスポーツ観戦のような場にしてくれる。