アクアマリンふくしま「復興ブログ」その後

アクアマリンふくしま

 2012年7月28日付本欄「博物的ニュース」で、アクアマリンふくしま「復興ブログ」が終了することをお伝えしたが、その後、新たな動きがあった。

 まず、「復興ブログ」は7月31日に「ご愛読ありがとうございました」と題する記事を掲載し、その中で、

本日、私の処遇が決定し、今後もアクアマリンふくしまで働き続けることができるようになりました
と報告している。

 担当スタッフは7月23日付の記事(現在は非公開)でブログの記事に対する圧力がかかってきていることを指摘し、今後、情報発信する際にこのような圧力がかかる可能性があるのであれば、現在の職を続けていくことは私には無理であるとして、「退職願」を提出することを宣言していた。

 スタッフは続けて、先のブログの記事を書いた目的として、
1)ホタルをはじめとする国内移入生物の問題を知ってもらうこと
2)「科学的に証明されていない事象」が福島県に蔓延することを抑止するため
の2点を挙げている。
 後者の問題に関しては多くの皆様に検証して頂きたいと述べている。
 「他者が同一の条件で追実験を行い、同一の結果が出る」ということが、科学的問題に対する基本的な態度である。ホタルの一件のみにとどまらず、今後、我々が「新知見」に遭遇した場合、その追実験がちゃんと行われているかどうか(実験に対する基本的なデータがちゃんと公開されているかどうか)は、その「新知見」が信用するに値するかどうかを判断する貴重な材料となるので、心にとめておきたい。

 また、同記事によれば、今後はアクアマリンふくしまのもう一つの公式ブログである「生きものBLOG」をリニューアルして、情報発信していくとしている。

 一方、「ふくしま復興ホタルプロジェクト」は「皆様への御礼と内部調査結果」と題する記事を掲載した。
 その中で、「ホタルプロジェクトの関係者が富原氏(引用者注:復興ブログの担当スタッフ)に圧力をかけてブログを閉鎖させ、さらに辞職に追い込んだことは許せない」という意見や抗議が寄せられたとして、関係者に調査した結果、本プロジェクト関係者の中に、富原氏あるいはアクアマリンふくしまに圧力をかけ、ブログを閉鎖させようとした者はいなかったとの見解を示している。

 ただ、ブログ担当者が問題提起をした「他水系のホタルの放流が、土着のホタルへ与える影響」については今回の記事では触れられていなかった。
 ホタルが河川に定着し、再生産していくには、息の長い活動が必要である。一過性のイベントに終わらせないためにも、「どこのホタルを、どのように育てていくのか」ということが、地元の関係者の共通の議題として検討されていくことに期待したい。