新幹線の元祖がたたずむ[交通科学博物館]=閉館

交通科学博物館

※2014年4月6日に閉館

1950(昭和25)年、最初の長距離用電車として「80系電車」が走り出した。
それまでは、電車は近距離専門で、長距離の列車は機関車が客車を牽くものと、相場が決まっていたのだが、電車は「機関車に比べて重量が軽いし、高速化しやすい」「終点での折り返しが簡単」などの利点があり、国鉄の動力近代化の一環として、この電車の登場となった。


80系電車

当初、東海道本線の東京〜小田原・沼津間でよく使われていたので、湘南電車の愛称がついた。オレンジと緑に塗り分けられた車体は、黒や茶色の車両ばかりだった当時、かなり注目されたことだろう。

JR大阪環状線弁天町駅そばの交通科学博物館には、この80系電車の1号機が保存されている。この機種を皮切りに、電車列車全盛の時代に入り、特急列車などもどんどん電車化されていく。

0系新幹線

その最たるものが現在の新幹線だろう。ここには、その80系電車が生み出したともいえる、新幹線電車の1号機も保存されている。
車内に入ると往時の座席を利用したミニシアターがあったが、映画そっちのけで子供らがシートをよじのぼり、上を下への大騒ぎであった。そら、転ぶぞ……ほら転んだ。

このほか、国鉄の高速バス「ドリーム号」やディーゼル特急などが実車で展示されている。

高速バス・ドリーム号 ディーゼル特急

また、「鉄道のおいたち」とか「鉄道とくらし」「航空・船・自動車のあゆみ」などのパネル展示もある。
初代大阪駅で1874(明治7)年ごろから列車の発車合図に使われていた鐘が、ある時、駅の改修工事で行方不明になり、1940(昭和15)年に手洗い鉢に身をやつしているところを発見された、というようなサイドストーリーも豊富。

レストラン 交通科学博物館

館内のレストランはブルートレインの食堂車がそのまま使用されている。土日のみレストランとして営業し、それ以外の日は駅弁を販売し、車内で食べることができる。

なお、さきほどの湘南電車、普段は外から見るだけだが、日を決めて内部公開もされているとのこと。

交通科学博物館
住所 大阪府大阪市港区波除3丁目
TEL 06-6581-5771
開園 10:00〜17:30(月曜・年末年始休館)
入館料 大人400円、小人100円
交通 JR大阪環状線弁天町駅よりすぐ
開館年 1962年1月
ワンポイント 2002年に屋外展示がリニューアルされ、「プラットホーム・プラザ」が新設。保存車両に上屋がついた。単に保存車両を屋根で覆っただけではなく、2代目京都駅ホームの上屋やJR厚狭駅で使用していた洗面台など、実物の部材を再使用して構成し、プラットホームの歴史をもたどることができる展示になっている。
【追記】2014年4月6日に閉館。展示品は2016年4月に開館した京都鉄道博物館などへ移設された。