「町工場」の復元展示[日本工業大学工業技術博物館]

日本工業大学工業技術博物館

その名の通り、館内にずらっと圧倒されるほど工業機械が並んでいる。明治期から現在に至るまでの機械類が、旋盤、自動旋盤、フライス盤、研削盤、プレス…というようにジャンル分けされて整然と並んでいる様も壮観だが、長々と横たわる全長21mのガスタービンにも目がひかれる。まるで巨大なドリルのようだ。

その隣にぽつんと小屋が建っている。東京の下町にあった町工場を復元したもので、室内に所狭しと置かれた機械からはベルトがのびていて、天井を通るシャフトにつながっている。


日本工業大学工業技術博物館

ここの博物館のすごいところは、展示品のかなりの部分が、まだ「動く」状態で保存されていることで、この町工場も、博物館の人がスイッチを入れると、工場の端にあるモーターが動きだし、その回転が天井のシャフトを経て、すべての機械に伝わり、いっせいに機械が動き出す。その機械音たるやものすごい音だ。動力を伝えるための仕組みがよく分かる。

「そうか、たった1台のモーターで動かしていたんだ」ということを実感。今の感覚からいうと、すべての機械が自前の動力装置をもっていて当然というような錯覚に陥るのだが。

小屋の外にはちゃんと電柱まで復元されていて、電線の引込線が室内のモーターにまでのびている。動く町工場の展示は、明治村やあまたある民家園でも見られないものだけに貴重。小学生の時にそっとのぞき込んでいた町工場のからくりが分かった気がした。

日本工業大学工業技術博物館
住所 埼玉県南埼玉郡宮代町学園台4-1
TEL 0480-33-7545
開館 9:30〜16:30(日曜祝日休み。盆と正月に休館日あり)
入館料 無料
交通 東武伊勢崎線東武動物公園駅より徒歩20分
ワンポイント 毎月第3土曜日(8、12月を除く)に1891(明治24)年英国製蒸気機関車の運転あり