國學院大學博物館で「王権と古墳」展

國學院大學博物館・特集展示「王権と古墳」

仁徳陵とも呼ばれる大仙陵古墳に副葬されていた甲冑の図

國學院大學博物館(東京都渋谷区)では、特集展示「王権と古墳―倭国統合の象徴」を開催中。会期は2019年9月14日~10月27日。
同館の所蔵品を中心に、古墳時代の始まりから終わりまでをコンパクトにまとめた展示構成だ。


國學院大學博物館・特集展示「王権と古墳」

同館の博物館ホールを利用した小規模展だが、初公開の所蔵品などもある

なにより目を引くのは、仁徳天皇陵(大仙陵古墳)から出土した甲冑の図だ。1872(明治5)年に前方部の埋葬施設が露出した時に、副葬品を描いたもので、原本の模写だが、カラーで見られる機会はなかなかない。
博物館の方によると、館蔵資料の整理の過程で発見されたそうで、今回初公開という。

國學院大學博物館・特集展示「王権と古墳」

小札鋲留眉庇付冑。在来技術に、朝鮮半島からもたらされた鋲留技法を用いている

ほかにも伝 沖ノ島遺跡出土の内行花文鏡や、斉明天皇の陵墓の有力候補である牽牛子塚古墳の麻布と漆で作られた棺(夾紵棺)の残片など。小規模な展示だが貴重な品々がある。
展示品を補足するように、『後漢書』や『常陸国風土記』『続日本紀』などの文献資料が展示されているのも、同館らしい見せ方だ。

國學院大學博物館・特集展示「王権と古墳」

現在は世界遺産に登録されている沖ノ島遺跡(福岡県宗像市)から出土したと伝わる内行花文鏡

2019年9月27日は、18時30分より同展のナイトミュージアムトークも開催される(当日は通常18時までの開館時間を19時30分まで延長)。

國學院大學博物館・特集展示「王権と古墳」

麻布と漆で作られた夾紵棺(きょうちょかん)の残片。右の文献は、古墳時代が終わり律令国家の完成を告げる『続日本紀』の記述

開催中の企画展「有栖川宮家・高松宮家ゆかりの新収蔵品」(会期:2019年10月27日まで)や、考古ゾーン・神道ゾーンなどからなる常設展示とあわせて見学すると、見応えのあるひとときになることだろう。