座敷わらし仮装コンテスト、遠野ふるさと村で

農家(イメージ)

(イメージ)

遠野ふるさと村(岩手県遠野市)では、2017年7月1日〜8月31日の期間、「座敷わらし仮装コンテスト」を実施中。座敷わらしの仮装をし、同施設内で撮影した写真を応募する。
なお、期間中、座敷わらしの仮装をした人は入園無料となる(応募要項PDFポスターPDF)。

座敷わらしは童児の格好をした神とされるが、コンテストでは年齢性別は不問。童顔に自信のある人はもちろん、それ以外の人でも、座敷わらしの新境地を切り開くこともできるかもしれない。

遠野ふるさと村は、山里の田園風景を再現した園内に、同地でよく見られた民家「曲がり家」6棟などが移築された施設。伝承行事やわら細工などの体験ができるほか、古民家に興味のある人にとっては曲がり家の発展やバリエーションを比較できるスポットでもある。

ザシキワラシは岩手県を中心とした地域に伝承があり、柳田國男が1910(明治43)年に発表した『遠野物語』で取り上げたことで、現在でも多くの人に知られている。

一七 旧家にはザシキワラシという神の住みたもう家少なからず。この神は多くは十二三ばかりの童児なり。おりおり人に姿を見することあり。土淵村大字飯豊の今淵勘十郎という人の家にては、近きころ高等女学校にいる娘の休暇にて帰りてありしが、或る日廊下にてはたとザシキワラシに行き逢い大いに驚きしことあり。これは正しく男の児なりき。
同じ村山口なる佐々木氏にては、母人ひとり縫物しておりしに、次の間にて紙のがさがさという音あり。この室は家の主人の部屋にて、その時は東京に行き不在の折なれば、怪しと思いて板戸を開き見るに何の影もなし。しばらくの間坐りて居ればやがてまた頻に鼻を鳴らす音あり。さては座敷ワラシなりけりと思えり。この家にも座敷ワラシ住めりということ、久しき以前よりの沙汰なりき。この神の宿りたもう家は富貴自在なりということなり。
○ザシキワラシは座敷童衆なり。この神のこと『石神問答』中にも記事あり。

一八 ザシキワラシまた女の児なることあり。
同じ山口なる旧家にて山口孫左衛門という家には、童女の神二人いませりということを久しく言い伝えたりしが、或る年同じ村の何某という男、町より帰るとて留場の橋のほとりにて見馴れざる二人のよき娘に逢えり。物思わしき様子にて此方へ来たる。
お前たちはどこから来たと問えば、おら山口の孫左衛門がところからきたと答う。これから何処へ行くのかと聞けば、それの村の何某が家にと答う。
その何某はやや離れたる村にて、今も立派に暮せる豪農なり。さては孫左衛門が世も末だなと思いしが、それより久しからずして、この家の主従二十幾人、茸の毒に中りて一日のうちに死に絶え、七歳の女の子一人を残せしが、その女もまた年老いて子なく、近きころ病みて失せたり。(後略)
柳田國男『遠野物語』(青空文庫より)