[今日は何の日]そうめんが招く悲劇

七夕と短冊

今日はご存じ、七夕の日であるのだが、「そうめんの日」でもある。醍醐天皇の時代に成立した宮中の儀式書『延喜式』には、そうめんの原型とも言われる「索餅(さくへい)」を七タの儀式の供え物のひとつとしていたとの記述がある。この故事にちなんで、全国乾麺協同組合連合会が1982(昭和57)年に制定した。

だが、正月の餅が「喉に詰まらせ救急搬送」という悲劇を呼ぶように、そうめんもまた悲劇を招くのである。即ち、「来客に麦茶と間違えてめんつゆを出す」という、容易ならざる事態である。筆者の曾祖母(故人)も、賓客にこれをやってしまったのだ。

事件が起きた日時は定かではないが、存命中の関係者の証言を総合すると、昭和30年代のことと思われる。もういいかげん60年あまりも昔のことである。しかし、にもかかわらず未だ故人に話が及ぶとそのエピソードが出てくるのである。これを子々孫々にまで語り継がれる悲劇と言わずしてなんと言おう。

というわけでこれからの季節、来客に麦茶を出す際は、舐めてみるとか匂いをかいでみるなどして、この悲劇を繰り返さないよう注意しなければならない。もっとも、めんつゆ1杯で孫やひ孫に思い出してもらえるならば安いもの、と泉下の曾祖母は笑っているかもしれないが。