ラブカの胎仔を展示 アクアマリンふくしまで =終了

ラブカ Chlamydoselachus anguineus

ラブカ(成体)の標本。東海大学海洋科学博物館にて撮影

【追記】ラブカの胎仔の展示は2017年8月31日をもって終了。展示期間は83日間、保育期間は106日間を記録した。

アクアマリンふくしま(福島県いわき市)では、2017年6月9日より、生きたラブカの胎仔の展示を開始した。駿河湾で採集されたメスのラブカの成体から得られたものを人工保育によって生かしているもので、長期的な管理はきわめて難しい。胎仔の全長は165mm。同館で初の展示となる。

ラブカ Chlamydoselachus anguineus は原始的な形態をもつ深海性のサメ。形状が3億6千万年前の古代デボン紀に生息していたクラドセラケ(Cladoselache)と似ていることから、魚類の進化を研究する手がかりとして注目されている(ただ、近年のDNA解析によればラブカは白亜紀後期にカグラザメ類から分岐したもので、デボン紀後期のクラドセラケなどの直接の生き残りではないという)。

アクアマリンふくしまでは、2016年4月1日より東海大学海洋科学博物館(静岡市清水区)との共同研究「ラブカ研究プロジェクト」を発足させている。

深海生物の展示が充実しているアクアマリンふくしま。写真は深海性の貝・オキナエビスの展示

深海生物の展示が充実しているアクアマリンふくしま。写真は深海性の貝・オキナエビスの展示

なお、アクアマリンふくしまでは「世界で最も醜い生き物」として話題になったニュウドウカジカ Psychrolutes phrictus や、ピンク色の体色に黒い帯をもち「知床の舞姫」の愛称があるザキルス Careproctus zachirus 、日本での飼育報告例がほとんどないオオメンダコ Opisthoteuthis californiana などの展示も開始しており(同館サイト「水深1000mから深海生物続々登場!」)、現在、日本屈指のラインナップがそろった、深海生物アクアリウムとなっている。