幻の魚類博物画家の作品を公開 東京海洋大学附属図書館で

『日本魚介図譜』(国立国会図書館蔵)

伊藤熊太郎の画が印刷された『日本魚介図譜』。国立国会図書館蔵

東京海洋大学附属図書館(同大・品川キャンパス)では、企画展示「幻の魚類博物画家 伊藤熊太郎」を開催中。会期は2017年2月8日〜3月10日(土日曜および2月28日は閉館。2月19日は講演会開催のため、時間帯を変更して開館)。

伊藤熊太郎は、明治から昭和にかけて精緻な魚類画を描いた博物画家だが、情報が大変少ない人物で、生没年すらわかっていない。アメリカのスミソニアン博物館に多数の彩色魚類図が残るが、日本では原画が数点存在するのみだった。2016年、荒俣宏氏によって同館の所蔵品の中から、写生帖6冊と原画1261枚が発見されたという。

『日本魚介図譜』(国立国会図書館蔵)

同『日本魚介図譜』(国立国会図書館蔵)より。東京海洋大学附属図書館では、研究を進めるために、伊藤熊太郎についての情報提供を呼びかけている

制作過程を示す写生帖が見つかった意義は大きく、今回の展示でも写生帖から原図、そして図鑑(出版物)へと連なる流れを見せるコーナーもある。写生をし、それがどのような試行錯誤を経て原図となるのかのプロセスを垣間見ることができる。

2017年2月19日には関連イベントとして、荒俣宏氏の講演会「幻の魚類博物画家 伊藤熊太郎」が開催される。同館サイトのwebフォームより要事前申込。

なお、同館サイトからは展示目録PDFをダウンロードすることができる。