便器を愛でて清々しい気分に Bunkamuraで染付古便器の企画展

年始に便器を愛でて清々しい気分になれるという、ちょっと変わった企画展「染付古便器の粋—青と白、もてなしの装い」が、Bunkamuraギャラリー(東京都渋谷区)で開催中だ。会期は2016年12月28日〜2017年1月9日。

便器と言っても、最近の高機能製品を展示するのではない。白地の素地に呉須(ごす)で絵付けをした「染付古便器」と呼ばれる陶磁器製の便器だ。

明治後半から、それまでの木製便器にかわって焼き物の便器が普及していくなかで、高級品として登場したもので、〈花鳥や草木などの文様を「青と白」の染付で華やかに描いた染付便器は、旅館・料亭の主人をはじめ富裕層の人々の心を捉え一世を風靡し〉、〈これらの清々しい便器は、「ご不浄」とも呼ばれた、暗くて人目をはばかる便所の空間を、視覚的に清らかな「もてなしの空間」へと変えた〉という(LIXILニュースリリースより)。

同展は、株式会社LIXILによる文化活動の一環として企画され、INAXライブミュージアム(愛知県常滑市)のコレクションから構成されている。

なお、Bunkamuraにほど近い、渋谷区立松濤美術館(東京都渋谷区)では、展覧会「セラミックス・ジャパン—陶磁器でたどる日本のモダン」を、2016年12月13日〜2017年1月29日の会期で開催している。近代日本の陶磁器の新展開をたどる企画展で、レンガやタイルまで展示しているそうだが、Bunkamuraの「染付古便器の粋」展は、その陶磁器が便器に特化して発展していった例。2つの展覧会をハシゴして見比べてみるのもおもしろそうだ。