日常の伝統や美を民家にまとめた[富山市民俗民芸村]

富山市民俗民芸村

 その名の通り、富山に伝わる民俗や民芸を、移築古民家などを利用して展示している施設。
 富山県山田村にあった江戸時代後期の合掌造りの家を利用した「民俗資料館」では製茶、稲作、養蚕などの用具を展示。
 同様に、1862(文久2)年築の合掌造りを利用した「民芸合掌館」は、江戸時代の車箪笥などの大型家具類が展示されている。

富山市民俗民芸村

 富山の薬売りで有名な「売薬資料館」は、行商や製薬に用いた用具の展示のほか、行商のみやげ品(おまけの品)である紙風船や版画などの展示も。
 訪れた時は企画展をやっていて、パンフレットとともに紙風船をいただく。国重要有形民俗文化財846点を含む3000点ほどの収蔵資料は、売薬関係の資料館では最も充実しているという。

富山市民俗民芸村

 1879(明治12)年築の板蔵を利用した「民芸館」では、日用品や生活用品などのいわゆる民芸を展示。
 このほか、敷地内には考古資料館、陶芸館、篁牛人(たかむら・ぎゅうじん)記念美術館などがあり、各々が博物館・美術館の機能を果たしており、この点は盛りだくさんである。
 駅からも遠くないので、富山の伝統的なものを見ておきたいという人にもおすすめだ。
 ただ、随所に移築古民家を活用しているものの、「保存家屋としての民家を見せる」というよりは「箱モノ」(展示スペース)として使われている民家もある。これだけの施設でありながら、地域や民家での生活に関する展示の印象がやや薄いのが惜しまれる。

富山市民俗民芸村 富山市民俗民芸村
富山市民俗民芸村
住所 富山県富山市安養坊1118-1
TEL 076-433-8270
開館 9:00〜17:00(年末年始休館)
観覧料 大人520円、小中学生260円(全館共通券・個別に観覧する場合は1館100円)
交通 JR北陸本線富山駅よりバス10分「富山市民俗民芸村」下車
開館年 1965(昭和40)年に民芸館がオープン。以後、民芸合掌館、民俗資料館、考古資料館が順次開設され、1979(昭和54)年に、一連の文化施設を総合して「富山市民俗民芸村」と称する。
ワンポイント 富山市民俗民芸村を含む富山市立の博物館等19館を、連続する3日間利用できる「3日間共通パスポート」が700円で販売されている。